みちのくアッハーンしぐれ
Dodidn* × 自己批判ショー コラボ企画第2弾
――演歌界の大御所“野口三郎”が派手な衣装を着こなし、堂々たる風格でステージに登場。司会者の紹介に自らも酔いしれる野口三郎。スポットライトを浴び続けた男の、歌にまつわる逸話、伝説、拍手喝采の秘話を軽く談笑。
しかし司会者は何を勘違いしたのか、野口三郎を“ノロサブロウ”と呼び続ける。ノロさん、ノロさん…。一向に訂正しない司会者にムッとする大御所。「おいあんた、さっきからなんだノロ、ノロって。俺はノロじゃないんだよ、野口だよ。野口、三郎。ノロだなんて、片方だけカタカナになっちゃってるじゃないか!」
それでも司会者は大御所を“ノロサブロウ”と紹介し続ける。怒り心頭に発する大御所。やがて演奏が始まる。がらりと気分を変えて歌い出す野口三郎。
彼の男粋溢れる演歌の一幕。今夜もどこかで、華やかなステージに桜吹雪が舞う――。
幅広い年齢層のファンに愛され続けている、茨城県古河市を拠点にしたコメディ小劇団[自己批判ショー]。かつて一世を風靡(?)したコントが、上のような“野口三郎”登場の演歌ショーだ。最近の自己批判ショーはもっと凄いらしい。
今は昔、その“野口三郎”を演じたのが私で、「みちのくアッハーンしぐれ」(1996年)もそうしたコントで歌われた劇団オリジナル曲の一つであった。
当時作られた「みちのくアッハーンしぐれ」をもとに、新たな音源でデジタル・レコーディングし、ヴォーカルを新しく吹き込んだのが、この「みちのくアッハーンしぐれ」2013年版(ショート・ヴァージョン)である。
それはそうと彼、“野口三郎”のトレードマークが和服姿、それもド派手なゴールドラメの着流しであったりした。スポットライトが当たればたちまち、チカチカとミラーボールのように輝き、乱反射した。いつしか私は、2.0の視力ががくりと低下した。ゴールドラメの着流しを着続けたせいであろうか。もうこれ以上眼が悪くなるのは御免だから、ゴールドラメはやめにしよう。そうだ、ブルーがいい。青息吐息と言うじゃないか。女心をくすぐるには、控えめがベストだ。それともう一つ、
ノロさんと呼ばないでアッハーン。