rain rain rain―雨の記憶
Lyrics and Music by Utaro
Produced and Instruments Composed,Vocal Performed by Utaro
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たまらなく切ない雨
私にとって雨の想い出は、数えられるほどしかない。
幼少の頃、雨が降る中を母に連れられて傘を差し、小さな雑貨店で一握りの人形を買ってもらう。顔に冷たい水滴が触れ、雨はいつ止むのだろうかと不安な心持ちになった、小径の記憶…。
高校時代、友を見送るためにバスを待ち続けた、雨の停留所。このまま、同じバスに乗ってしまいたいと、束の間の別れを惜しむ。見送った後も、雨は一向に止む気配がなかった…。
雨というのは何か、自分にとって心の浄化を意味する、大切なファクターなのかも知れない。それがあまりにも日常的すぎて、心も雨も普通に通り過ぎていく。これからもたぶん雨の想い出は重ねられていくのだろうが、きっとどれも切なくてたまらない記憶になるのだと思う。
あの時の不安な心持ちも、去っていくバスに手を振った切なさも、本当のところは言葉になんかできない。そんな時に言葉のやりとりをしたって、自分の心の不安や切なさを消すことなんて、できやしない。胸の苦しみや痛みが声に漏れるだけで、本当は泣きたくてしょうがないのに、それすらもできないことがある。
雨になってやれ。雨が人の心を洗ってくれるのなら、自分も雨になりたい。言葉なんてたどたどしくたっていい。切なくて切なくてたまらない人達のために、私は天からのどしゃぶりの雨になって、その人達の心と肉体を、ずぶ濡れにしてあげたい。
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